患者:47歳、主婦。
主訴:不正性器出血
現病歴:生来月経周期順調であったが、平成6年夏頃から月経不順を自覚していた。 最終月経:平成6年12月中旬から初診時まで性器出血持続、さらに平成7年2月頃 から性器出血増量を認め同年2月20日近医を受診。超音波検査上著明な子宮内膜肥 厚像を指摘され、2月21日当科紹介となった。
月経歴:初経・13歳、28日型・整、持続・7日、量・中等、月経困難症・なし。
妊娠出産歴:1経妊、0経産、1自然流産。
既往歴:28歳・子宮後屈手術
初診時内診所見: 子宮:後傾後屈・軽度腫大、硬度・正常。 両側子宮付属器:触知せず。 子宮膣部:平滑。 帯下:暗血性色、中等量。 子宮ゾンデ診:8.0cm
初診時血液検査所見: 血算:RBC・383万、Hb・10.1g/dl、Hct・31.0%、WBC・7720、PLT・37.5万 炎症反応:ESR・61mm/min、CRP・0.8mg/dl 生化学検査:Na:139mEq/l、K:4.0mEq/l、Cl:104mEq/l、Ca:9.0mg/dl、P:2.9mg/dl、B UN:10mg/dl、Cr:0.56mg/dl、UA:4.2mg/dl、Fe:15オg/dl、UIBC:285オg/dl、TP:8.5g/dl 、Alb:4.0g/dl、T.bil:0.5mg/dl、TTT:7.3U、ZTT:18.5U、LDH:422U/l、AST:20U/l、A LT:20U/l、r-GTP:54U/l(<41)、ALP:271U/l、LAP:185U/l(<168)、ChE:192U/l、Amy:10 4U/l、T.chol:169mg/dl、TG:104mg/dl、Glu:104mg/dl 腫瘍マーカー:SCC:0.8ng/ml、CA125:17U/ml、CA19-9:41U/ml(<38)、NCC-ST439:19U/ ml(<7.0)
超音波断層法(経膣法):子宮内膜肥厚像を認める。子宮頸部にも腫瘤影が見られる。
骨盤腔CT検査(造影法):子宮体部から頸部にかけて辺縁不整、内部不均一に造影さ れるLow Density Area を認める。
上腹部CT検査:胆嚢胆石(+)
胸部X-P、IVP、膀胱鏡、直腸鏡:異常所見なし
子宮頸部細胞診:classIII
子宮内膜細胞診:classIII
子宮内膜生検:infiltrating well differentiated adenocarcinoma
術前診断:子宮体癌
手術:腹式単純子宮全摘術、両側子宮付属器摘除術
術中腹腔内洗浄細胞診:classI
摘出標本肉眼所見:子宮体部から頸部にかけて外向性に発育する腫瘍を認める。子宮 漿膜面や付属器領域は肉眼上保持されている。
摘出標本病理所見:infiltrating well differentiated adenocarcinoma, endometrial type
TNM分類:T2A,Nx,M0
臨床診断:子宮体癌 StageIIa
術後化学療法:手術時カルボプラチン450mg 腹腔内投与
術後放射線療法:全骨盤腔外照射 5000cGy
経過:現在外来にて管理中であるが再発徴候を認めていない。